『ゲルマニウム半導体検出器による尿中放射性セシウム濃度調査と 生活スタイルアンケート分析(2013年~2023年末)』

 新宿代々木市民測定所では2013年から尿中放射性セシウム測定を開始し、
 そのデータはこれまでに2200件を超えます。
 この度、その中の2013年から2023年末までのデータを原子力資料情報室の協力
 により分析し公開しております。
 測定の依頼者から併せて提供されました生活様式に関するアンケートと共に
 影響評価をしているものです。

≪報告書の概要≫
東京電力福島第一原発事故によって放射性物質が環境に放出された。福島県は県民の内部被ばくを調査する方法としてホールボディカウンターを用いた測定を運用しているが、ほとんどが検出限界値以下であり県民の内部被ばくを否定する結果となっている。一方、より検出感度の高い内部被ばく調査をもとめる声に応える形で、市民測定所は尿中の放射性セシウム濃度を測定しデータを蓄積してきた。本研究では、10年にわたって蓄積された2100件を超えるデータをもとに、尿中セシウム濃度の居住地域による差や、生活様式の違いが濃度に与える影響を評価した。その結果、内部被ばくに関心が高い集団であっても、福島県や近隣県に住む人々の尿中セシウム濃度は、それ以外の地域で暮らす人よりも高いことが明らかとなった。また、尿中セシウム濃度には食品の産地が影響する可能性が示唆された。

詳しくは原子力資料情報室のHPをご覧ください。

https://cnic.jp/51259